廃業
先日あったメールでの問い合わせ。
30㎜×40㎜の範囲に、人物や自然のイラストで10色。
それらを形取る0.5ptの黒罫線、計11色11版で100個。
ガラスの六角柱を斜めに切った部分に直接印刷する。
一見して現実的ではないと判断し、その旨を伝えた。
すると返信には。
今まで実際に印刷していたのだと言う。
だが、その業者は廃業するので探しているとの事。
メールは大雑把なので、依頼と同じ印刷かは分からない。
が、11版の印刷はしていたのだそうだ。
いやはや凄い業者がいるものだ。
当社も0.5ptの線の中に色分けは出来る。
しかし、斜めの六角柱に印刷するとなると極めて難しい。
暫く考えたが、今の状況では請けていられない。
他の急ぎ物件と並行して進めるのは無理があるからだ。
是非とも手掛けてみたい事例なのだが。
ただ、廃業するというのも気に掛かる。
理由は知る由もないが、仕事が無いというのは考えにくい。
それほどの技術を持っているのだから。
高齢という理由なら分かる気がする。
30年くらい前、凝った印刷をしていた人は結構居た。
私の仲間も60代後半で、多色刷りの凝った版画を印刷していた。
あれが出来たのだから、その気になれば出来るだろう。
もし当社が、後継に任せていられるような状況なら。
私がじっくりと取り掛かってあげられるのだが。
非常に残念である。
さて、その業者は幾らで請けていたのだろう?
ここが一番問題かも。
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