白をピタリと
昨年12月9日の記事と同じ物件。
透明アクリルに裏印刷で、オレンジ色を際立たせるために白をのせる。
先にオレンジを印刷し、乾いたら同じ版で白を印刷する。
理論的にはピタリと重なり、オレンジから白がはみ出すはずがない。
が、現実ではわずかに白がどちらかの方向にはみ出すものだ。
写真は全く白がはみ出していない。
それには少しテクニックがある。
まずオレンジを印刷するとき、インクは少し柔らかめで2回連続して刷る。
滲みが出ない程度にインクが多く出るように刷る。
次に白で押さえるとき、インクを少し硬めに1回刷り。
これでオレンジよりインクの出が少なく、理論的にはやや小さく印刷される。
さらにもう一つ。
普通、連続して印刷するとき、版上ではインクを返しておく。
版の乾きを防ぐためでもあるが、ここではインクを返さない。
次の印刷に掛かる間の、わずかな時間で版を乾き気味にする。
インクを返すのは刷る直前。
これで同じ版でもオレンジより極わずかに、小さく白を印刷出来るのだ。
当然、オレンジ側から白は全く見えない。
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