こんな仕事で・・・
先週、関西のA社さんから、アルミプレートへの印刷依頼があった。
その印刷というのは、A社さんが近くの印刷業者に出したという物件。
仕上がって納品されたは良いが、その仕上りが問題。
メールで送られてきた写真を見るだけでも酷い印刷。
これではとても納品できないと、当社にそうだしてきた。
こんな時は、冗談じゃない!他所の尻ぬぐいなんか出来るか!!!
と、言ってやるところだが、そんな意地悪をして何になる。
逆に丁度良い、当社との比較のためにと快くお請けすることにした。
翌日、送られてきたアルミプレートを見て改めてビックリ。
これほど酷い印刷で金を取る業者がいるとはとても信じられない。
私が印刷を始めた35年前では、今と比べるとかなり粗雑でもまかり通っていた。
しかし、これほど酷いものは見たことがない。
さて、まずは右上の写真をクリックして見ると、印刷された文字が泡立っている。
こちらは文字の周りに髭が生えたようになっている。
泡立ちと髭の症状は、インクが硬過ぎる証拠。
さらに、版と印刷物の隙間が少なすぎて、版離れが悪いという事態だろう。
その他、文字のカスレ、エッジのガタツキはポジフイルムと製版の不具合だろう。
一体どんな製版をしたのか?
学生が勉強のために作った版でさえ、もう少し上手に出来るはずだ。
さらにさらに、傷が多く、爪で強く擦ると剥がれるし、溶剤で拭くと簡単に落ちる。
普通、金属に印刷したインクは、簡単に落ちない物なのだ。
と、溶剤で拭いてみたところで・・・ シマッタ!!!
A社さんが言うところでは、既に印刷してある面には両面テープを貼る。
なので、そのまま裏面に印刷してくれたら良いということだったのだ。
それを、1本だけ落として返すのもなんか心苦しい。
ここはついでとばかり、15本落としてやることになってしまった。
思うに、これを印刷した業者は、おそらく布関係の印刷業者ではないかと思う。
布関係ならば、アバウトな製版でも目立たず、版離れも神経質にならなくても良い。
同じシルク印刷という業種でも、扱う品目で技量が違う物なのだ。
注:クリックして拡大すると、当社の製品の文字も少しばかりガタついて見える。
これは画面上の問題で、実際はシャープで綺麗に仕上がっている。
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コメント
A社です。この度は助かりました。ありがとうございました。
元の業者さんには、今回泣いていただきました
また相談させていただきます。
投稿: A社 | 2009年9月10日 (木) 14時32分
あれではねえ・・・泣いて貰って当然でしょ。
信用問題ですから、今度は初めから声をかけて下さいね。
投稿: シーガルハウス | 2009年9月10日 (木) 14時48分